笑顔でいられたらそれだけでいいの

いろんなことがあった40数年。少しずつ整理していきます。

わが子に死にたいと言われたら

長女は死にたい、としか言わない時期がありました。

 

生きていてもつらい、

楽しいことも何もない、

死にたい。

 

それを

親のわたしに言うということは、

死にたくないんだな、と

受け取りましたが、

 

言われた親のつらさといったらありません。

 

死なせてくれ、

と言われました。

 

生きているとつらいんだから、

ままちゃん、死なせて、と。

 

だめだ、と言うと、

なんで?こんなにつらいのに、

つらいだけなのに、なんでいきてなくちゃいけないの?

と。

自分がこんなにつらいと言っているのに、

どうしてままちゃん、死なせてくれないの?

長女のためになんでもしてくれるなら、

お願い、死なせて、と。

 

そういうときは、

何を言っても聞きません。

 

生きていたらいいことあるよ、なんて

ありきたりのことを言っても、

あるわけない、今までなかったと。

 

ままちゃんは生きていてほしい、

長女が死んだら、悲しいよ、

ままちゃんが今度はつらくなるよ、それでもいいの?

パパも次女も、普通の生活できなくなるよ、

みんな長女に生きていてほしいよ、

と言っても、

もうままちゃんのこともどうでもいい、

ほかの家族のこともどうでもいい、と。

 

何時間も、

押し問答、

あるときは、体を押さえつけていたこともありました。

 

だけど、

ままちゃんには、

わからなかった。

答えが。

 

長女の心からの「死にたい」と言うしかない気持ち。

とにかく、つらい、しんどい、

だから楽になりたいのに、

どうして死んだらいけないの?

という問いに、

返す言葉が見つからなかったんです。

 

ほんとうに、つらそうだったから。

そこから助けてあげたいのに、

助ける方法も見つからない、

 

死ぬしかない、という長女に、

なぜ死んだらだめなのかも、

答えてあげられない。

 

今でもわかりません。

どう答えてあげたらいいのか。

 

わたしに言えたのは、

長女のことが大好きだということ、

生きていてほしい、それだけ。

ぎゅうっと抱きしめること。

 

もっと、長女が小さいとき、

言ったとこがありました。

ままちゃんは、すんごい痛い思いして、

長い時間苦しんで、

命をかけて、あなたを産んだんだよ、

だから、ままちゃんより先に、命を捨てたりしてはいけない、

絶対に。

 

そんなこと、

死にたいときの長女に言っても、

多分、耳に入らなかったでしょうけど。

 

多分、答えはない。

誰かにとっての答えはあるかもしれないけど、

それぞれ違うから、

共通の答えは、きっとない。

 

親にできることは、

死んだらいけない、

死なないで、と言うことしかない。

 

先日20歳をむかえた長女は、

生きててよかった、と言ってくれました。

 

この先もまだ、

つらいことはあるかもしれない。

あると思う。ないわけない。

 

でも、

生きていればなんとかなる、

そう思ってくれたら。

いいな、と

思っています。